日刊コタノト。

ランニングと「食」を中心とした日々の雑多な記録を綴るノート。

パイナップルのおもひで

おもひでぽろぽろ』(1991 / 高畑勲監督) という映画に、「パイナップルの食べかたがわからない」という、とても印象深い情景があります。

たしかお父さんだったかが、どこからかパイナップルを貰ってくるんですが、どうやって食べたらいいのかわからない。映画の舞台は昭和40年代の東京なんですが、当時はまだ生のパイナップルって、かなり珍しい存在だったんですね。

というか、今でも生の状態から自分で切って食べることって、そう多くないように思います。そもそも見た目からして、何だかマリオの敵みたいで、ちょっと近寄りがたい威容を誇っています。見た目が厳ついものって、パイナップルに限らず苦手です。

ちなみに映画では、大学生だったかOLだったかの (主人公の) 姉が、後日どこかで食べかたを聞いてきます。で、切ったパイナップルを家族みんなで、期待に胸膨らませながら食べるんですが、期待したほどには美味しくなくて……、みたいなオチだったと思います (さらっとネタバレ笑) 。

ぼくはいまだに切りかたを知らないので、いざ自分で切らなくちゃいけない状況になったら、この映画を見直して、参考にしようと思っています笑。

ところで、なんでそんなパイナップルのはなしをつらつらとしてきたかといいますと、わが家にも久しぶりに生のパイナップルがやってきたからです。

ゴルフコンペに参加した家族が、見事優勝!賞品に貰ったフルーツ詰め合わせの中に、パイナップルが入っていました。

さっそく切って、いただきました (今回は、家族が切りました笑) 。

おもひでぽろぽろ』では「酸っぱい」なんて言われて嫌われていましたが、ぼくはわりと好きです、生のパイナップル。パイナップルに限らず、甘ったるいのが苦手なので、生の酸味は、かえってほどよいくらいです。

というか、映画で描かれている時代って、野菜にしろ果物にしろ、品質が揃っていなくて、個体差による当たり外れが大きかったようにも思います。

て、ぼく自身はまだ産まれていないのでよく知らないのですが笑、母は映画の主人公一家とほぼ同世代で、「昔は食べられなかった野菜も、最近のものはクセがないから食べられる」などとよく言っています。たしかに「えぐみ」は抜けたよなあ。

パイナップルにしても、いま手に入るものはどれも、ほどよい酸味で甘くて美味しい!てものばかりです。むかしは「酸っぱすぎて食えたもんじゃない」ものも、中にはあったのかもしれません。それもこれも、品種改良と技術開発の賜物。農業の見えざる進歩って、素晴らしいです。

さて、映画のエピソードとは別に、ぼくにもパイナップルにまつわる「苦い」思い出があります。

こどものころ、伯母の家でパイナップルを食べました。もしかしたらそれが、人生ではじめて食べるパイナップル、だったのかもしれません。

あまりに美味しかったので、ばくばく食べました。たてつづけに何切れも。

食べ終わってしばらくしたら、舌や口が痒くなってきました。口の中なので、痒くても、掻けません!なにぶんまだこどもなので、わりと焦って、騒いだと思います。

親たちはそれを見て、ゲラゲラ笑っていました。いや、笑っていたかどうかの記憶はさだかではないですが、未だに笑いばなしにされるので、当時も笑っていたと思います。それにぼくが親だったら、やっぱり笑うと思います。

というわけで、今日もパイナップルを食べるとき、母にこのはなしをされ、少々苦々しかったです笑。

ちなみにですが、痒くなる原因は諸説あるようです。パイナップルに含まれるタンパク質分解酵素のブロメライン [Wikipedia] が、舌の粘膜を刺激するため、という説がわりと一般的なんですが、実はシュウ酸カルシウムの針状結晶で口の中が荒れる、という説もあるんだとか。

ブロメライン。ブーメランみたいでカッコイイですね。お肉を柔らかくする効果もあって、だから酢豚に入っているんだそうです。酢豚のパイナップルは、苦手だなあ笑。缶詰のパイナップルだと、加熱処理によって酵素が死んでしまうので意味がないんだとか。酢豚に入れるパイナップルって、だいたい缶詰ですよね。意味ないんでやめてください笑。

とまあ、痒くなる原因はなんであれ、また痒くなったらイヤなので、美味しくても食べすぎには注意しています。それくらい、トラウマだったりもします。パイナップルの、甘酸っぱくて苦い思い出。